小児期の新しい病名 「口腔機能発達不全症」をご存じですか?
投稿日:2025年9月30日
カテゴリ:小児歯科
普段、お子さんの様子を見ていて、食事の時にうまく噛めない、喋る時にうまく発音できない、
口が常に開いている、指しゃぶりがやめられない、爪をかむ、歯並びが悪い…など言われてみたら
気づくことはありませんか?
これらに当てはまることがあれば、「口腔機能発達不全症」の可能性があるかもしれません。
口腔機能発達不全症は、放置すると身体の成長や言葉の遅れといった問題を引き起こす可能性が
あります。
また、大人になってからでの改善が難しいため、早めに見つけて癖の修正や治療をしてあげることが
大切です。
当医院では、口呼吸、滑舌、咀嚼嚥下の仕方などに改善が必要なお子様には、簡単なお口の体操を
したり、口輪筋(口の周りの筋肉)を鍛えるトレーニングを行います。
口腔機能発達不全症の治療のゴールは、きれいな歯並びや正常な噛み合わせを獲得することでは
ありません。正しい咀嚼・嚥下・呼吸を習得し、『食べる機能』と『話す機能』を十分に発達させる
ことにあるのです。
歯科医院と自宅でのトレーニングを組み合わせて行うのが一般的です。
治療開始後は月1回のペースで歯科医院を受診し、トレーニングがどの程度行えているか、
お口の機能の変化を確認します。
そして今後の課題や自宅での取り組み方など、相談しながら進めていきます。
治療はお子さんだけの頑張りだけでなく、ご家族の理解と協力が必要になります。
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